FY-17Bの交換と後継機種まとめ|工事手順も写真付きで解説

洗面所や廊下の天井でいまも回っているパナソニックの換気扇。ルーバーを外して本体の銘板を見たら「FY-17B」とだけ書かれていた、という方は、FY-17Bシリーズのなかでもいちばん最初の世代をお使いです。販売店が公開しているパナソニックの新旧対比表では、FY-17Bの発売時期は「S56/6」、つまり1981年(昭和56年)6月とされています。発売から45年がたった、シリーズの“初代”にあたる機種です。
先に答えを書いておくと、FY-17Bの交換先として選ぶ後継機種はパナソニック「FY-17B7」です。メーカーが公開している「換気送風機器 品番置き換え検索」にFY-17Bと入力すると、現行品番の欄にFY-17B7が出てきます。どちらも埋込寸法177mm角の天井埋込形で、本体は鋼板製、ルーバー(天井面の化粧カバー)は別売という組み立て方も共通しています。
ただしFY-17Bには、ほかの世代にはない注意点があります。ひとつは、本体のファンが現行機のシロッコファンではなくターボファンだったこと。もうひとつは、本体とルーバーを組み合わせた「FY-17B03」「FY-17B08」のような組合せ品番が数多く存在し、銘板の数字によってメーカーが案内する置き換え先が変わることです。この記事では、FY-17Bならではのこの2点を軸に、交換の判断、後継機種との違い、工事の進み方をまとめました。型番がはっきりしない場合も、銘板と天井の写真をLINEで送っていただければ一緒に確認できます。
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目次
FY-17B交換の結論まとめ
FY-17Bの交換で判断に必要な要素を、先に1枚の表に整理しておきます。それぞれの根拠と詳しい事情は、このあとの章で順に説明します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 後継機種 | パナソニック FY-17B7(天埋換気扇・鋼板製・ルーバー別売・低騒音)※品番置き換え検索でFY-17Bの置き換え品番として表示 |
| 銘板の確認ポイント | 「FY-17B」の後ろに2桁の数字(01・03・08など)や「-BL」が付いていると置き換え先が変わる |
| 工事時間 | 換気生活のFAQでは浴室・トイレの換気扇は15分〜30分程度が目安。天井開口の調整やダクト補修があると長くなる |
| DIY可否 | 不可。FY-17B7は電源接続部が本体外部にある直結配線で、屋内配線の接続には電気工事士の資格が必要 |
| おすすめの交換方法 | 電気工事士のいる専門業者に、本体FY-17B7と好みの別売ルーバーをそろえて交換してもらう |
表のなかでFY-17Bに特有なのは「銘板の確認ポイント」の行です。FY-17Bは本体単体の品番である一方、当時は本体FY-17Bに「FY-17L01」「FY-17L08」といったルーバーを組み合わせた状態を、ひとつの品番(FY-17B01、FY-17B08など)として扱っていました。パナソニックの品番置き換え検索では、この組合せ品番ごとに置き換え先が登録されていて、FY-17B7のセット品のほか、FY-17S7や樹脂製のFY-17C6Uが示されるものもあります。この記事が扱うのは、銘板に「FY-17B」とだけ表示されている本体で、その後継機種はFY-17B7です。
工事時間は、換気生活のFAQにある「浴室・トイレの換気扇は15分〜30分程度」が基本の目安です。FY-17Bの場合、本体高さが167mmとシリーズでもっとも低い設計だったため、後継機種を入れたときに天井裏の梁やダクトとの位置関係を確かめる時間が必要になることがあります。開口まわりの天井材が傷んでいたり、ダクトのつなぎ直しが必要だったりすれば、そのぶん作業は延びます。
DIYの可否を分けるのは、天井裏の電線を触るかどうかです。後継機種のFY-17B7は、パナソニックの製品情報で電源の接続部が「本体外部」とされる機種で、コンセントに差すだけのプラグ式ではありません。屋内配線を本体につなぎ替える作業は電気工事士法の「電気工事」に当たるため、資格のない方は行えません。FY-17B側の電源接続方式はメーカーの置き換え情報に記載がなく確認できませんでしたが、いずれにしても後継機種を取り付ける段階で配線作業が発生します。
交換方法としては、本体だけでなくルーバーも同時に選ぶことをおすすめします。FY-17B7はルーバー別売なので、白の格子、ライトブラウン、黒やシルバーなど、天井の色やお部屋の雰囲気に合わせてルーバーを選べます。FY-17Bの時代は選択肢が限られていたぶん、交換は天井まわりの見た目を整えるよい機会にもなります。
実際のFY-17B交換の様子(写真付きレポート)
想定する舞台は、昭和50年代の終わりごろに建てられた木造住宅の洗面所です。天井にはやや茶色がかった格子のルーバーが付いていて、スイッチを入れると「ゴー」という風切り音が大きく、鏡の曇りもなかなか取れない、というご相談です。
Before|鏡が曇りやすい洗面所と、日焼けした格子ルーバー

この現場で最初に手がかりにしたのは、外したルーバーの裏側でした。本体の銘板には「FY-17B」とだけ刻まれていましたが、ルーバーの裏には別の品番表示が残っていました。FY-17Bの場合、ルーバー側の品番がわかれば、当時「FY-17B08」のような組合せ品番で納められたものかどうかを推測できます。後継機種やルーバー選びの参考になるので、ルーバーの裏は捨てる前に必ず撮影しておきます。
運転音も聞いておきます。FY-17Bのカタログ上の騒音値は50Hzで37dB、60Hzで33dBで、後の世代と比べてもともと大きめの機種でした。そこへ長年の汚れと軸受けの摩耗が重なると、風を切る音にうなり音が混ざるようになります。この現場でも、洗面所の扉を閉めていても音が聞こえる状態でした。
ルーバー越しにのぞくと、羽根の周りには綿ぼこりが層になって付着していました。パナソニックの品番置き換え検索では、FY-17Bの羽根は「ターボファン」とされています。一般にターボファンは、細い羽根が筒状に並ぶシロッコファンに比べて羽根の枚数が少なく、一枚一枚が大きい形です。羽根の裏側にほこりが偏ってたまると、回転のバランスが崩れて振動の原因になります。
取り外し作業|ルーバーを外し、低い本体を天井から抜く
洗面台や洗濯機に養生シートをかけ、分電盤で洗面所の回路のブレーカーを落としてから作業に入ります。洗面所は床が狭く、脚立を立てる位置が限られるため、洗濯機のふたや洗面ボウルの上に部材を置かないよう、作業スペースを先に確保しておきます。
ルーバーを外すと鋼板製の本体が現れ、天井下地に留めているネジを外していきます。FY-17Bの本体高さは新旧対比表で167mm、吐出口高さは101mmとされていて、同じ表に載っているFY-17Bシリーズのなかではもっとも背が低い形です。そのため、本体を下ろしたあとの天井裏で、梁や配管までの距離がどれくらいあるかを懐中電灯で照らして確かめておきます。後継機種の本体がこの空間に納まるかどうかは、この確認で判断します。
本体を少し下ろしたところで、吐出口につながるダクトを抜き取ります。このとき、ダクトの径と、天井裏で上向き・横向きのどちらへ伸びているかを記録しておきます。FY-17Bは吐出口の位置が低いので、高さの違う新しい本体につなぐ際に、ダクトの長さが足りるかどうかの判断材料になります。
配線処理|古い電線の状態を見きわめてつなぎ直す準備
ここからは電気工事士の資格を持つ作業員の担当です。検電器で電気が来ていないことを確認したうえで、本体から電線を外します。洗面所は湿気がこもりやすい場所なので、接続部に水分によるサビや変色が出ていないか、絶縁がしっかり保たれているかを重点的に見ます。
あわせて、壁のスイッチからの電線が換気扇だけにつながっているのか、照明など別の器具と共用になっているのかも確かめます。古い住宅では配線の経路が図面と違うことがあり、ここを把握しておくと新しい本体をつないだあとの試運転がスムーズです。傷んだ部分が見つかれば、健全な部分まで整えてから接続に進みます。
取り外したFY-17Bの本体は、新しい本体と並べると形の違いがよくわかります。ターボファンの羽根と、現行機のシロッコファン(細い羽根が筒状に並んだ形式)とでは、羽根の見た目がまったく異なります。
新型設置|FY-17B7とライトブラウンのルーバーを取り付ける
FY-17B7の埋込寸法は177mm角で、FY-17Bと同じです。開口の縁を掃除し、天井材に欠けがないことを確かめてから取り付けに入ります。まず天井裏のダクトをFY-17B7の吐出口(適用パイプ呼び径φ100mm)に差し込み、新しいアルミテープで空気が漏れないよう巻き留めます。
FY-17Bより本体の形が変わるため、ダクトの曲がり具合や長さが合っているかもここで確かめます。ダクトに余裕がなければ一部を交換し、つぶれや無理な曲がりができないように取り回しを整えます。続いて電線を本体外部の接続部につなぎ、本体を天井に押し上げてネジで固定しました。
最後にルーバーです。この想定現場では、旧ルーバーと同じ系統の色にそろえたいというご希望を受けて、ライトブラウンの格子ルーバーFY-17L82を選びました。パナソニックの製品情報では「和室の天井にもスッキリフィット」と紹介されている色で、スプリング式のワンタッチで取り付けられます。
After|静かになった洗面所と、すっきりした天井

ブレーカーを戻してスイッチを入れると、以前の「ゴー」という音は、扉を閉めた廊下ではほとんど気にならない程度に変わりました。カタログ値で比べても、騒音はFY-17Bの37dB(50Hz)からFY-17B7の27.5dBへと、9.5dB下がっています。ルーバーの前に手をかざすと、空気が吸い込まれていく流れも感じられます。
FY-17B7には風圧式の高気密シャッターが付いていて、運転を止めているときはダクトからの外気の逆流を抑えます。最後に、ルーバーの裏に残っていた旧品番の写真と、新しく付けた本体・ルーバーの品番を控えとしてお渡しすると、次に交換するときの手がかりになります。開口の調整やダクトの交換がなければ、換気生活のFAQにある15分〜30分程度に近い時間で終えられることが多い作業です。
FY-17Bとは?(特徴・仕様)
FY-17Bは、松下電器産業の時代に発売されたパナソニックの天井埋込形換気扇です。メーカーの品番置き換え検索の備考欄には「天井埋込形換気扇」「本体:鋼板製」「ターボファン」「ルーバー別売」と記載されています。販売店が公開している新旧対比表では、FY-17B、FY-17B2、FY-17B3……と続くシリーズの先頭に置かれ、発売時期は1981年6月です。
メーカーの置き換え検索と新旧対比表で確認できた仕様は次のとおりです。確認できなかった項目は、推測で埋めずにその旨を記しています。
| 項目 | FY-17Bの仕様 |
|---|---|
| 種類 | 天井埋込形換気扇 |
| 本体材質 | 鋼板製 |
| ファン | ターボファン |
| ルーバー | 別売(本体+ルーバーの組合せ品番あり) |
| 風量(50Hz/60Hz) | 96/88 m³/h |
| 騒音(50Hz/60Hz) | 37/33 dB |
| 消費電力(50Hz/60Hz) | 28/25 W |
| 埋込寸法 | 177mm角 |
| 本体高さ | 167mm(新旧対比表の値) |
| 吐出口高さ | 101mm(新旧対比表の値) |
| 発売時期 | 1981年6月(新旧対比表の「S56/6」) |
| 用途・接続パイプ径・シャッター・電源接続方式・生産終了時期 | メーカーの資料では確認できませんでした |
この仕様のなかで、FY-17Bをほかの世代と分けるいちばんの特徴はファンの形式です。品番置き換え検索の記載では、FY-17Bの羽根は「ターボファン」で、次の世代のFY-17B2は「シロッコファン」とされています。後継機種のFY-17B7は、パナソニックの製品情報で「高効率モーターとG・Cシロッコファンの採用で低消費電力」と説明されている機種です。つまりFY-17BからFY-17B7への交換は、同じ177mm角の換気扇でありながら、羽根の方式そのものが入れ替わる交換だといえます。
カタログの数値にも、FY-17Bの個性が表れています。FY-17Bの風量は50Hzで96m³/h、60Hzで88m³/hと、新旧対比表に並ぶ同シリーズのなかで大きいほうです。一方で騒音は50Hzで37dBと、同じ表のFY-17B2(33dB)、FY-17B3(32dB)、FY-17B5(28dB)と比べてもっとも大きな値でした。よく吸う代わりに音も大きい、というのが初代FY-17Bの数値上の性格です。
2つ目の特徴は本体の背の低さです。新旧対比表の本体高さは、FY-17Bが167mm、FY-17B2が197mm、FY-17B3とFY-17B4が185mm、FY-17B5とFY-17B6が184mmです。FY-17Bは後の世代より17〜30mm低く、吐出口高さも101mmと最も低い位置にあります。天井裏の空間が限られた場所に取り付けられていても不思議ではないため、交換の際は天井裏の高さに目を配る必要があります。
3つ目の特徴が、組合せ品番の多さです。パナソニックの品番置き換え検索には、FY-17B本体に加えて、FY-17B01、FY-17B02、FY-17B03、FY-17B07、FY-17B08、FY-17B09、FY-17B10、FY-17B12、FY-17B13、FY-17B14といった品番が登録されています。備考欄を見ると、これらは「本体+ルーバーの組合せ品番」で、本体品番はいずれもFY-17B、ルーバー品番がFY-17L01、FY-17L03、FY-17L08などと書き分けられています。ほかに、浴室用Ⅰ型のBL認定品「FY-17B01-BL」や、公団向けの「FY-17B01-K1」、BL認定品で公団向けの「FY-17B01-BL2」「FY-17B01-S1」も登録されています。
一方、FY-17Bの用途、接続パイプ径、シャッターの有無、電源の接続方式、生産終了の時期は、置き換え検索にも新旧対比表にも記載がなく、確認できませんでした。そのため実際の交換では、ダクト径や配線の状態を現地で確かめたうえで施工します。
FY-17Bの交換が必要なタイミング
【📷写真】長年の使用で羽根とルーバーの格子にほこりがこびりついた天井換気扇のアップ
FY-17Bは1981年発売の機種なので、いま動いているものは長いもので45年近く使われていることになります。発売から数十年がたった換気扇は、どこか一部分だけが傷んでいるのではなく、モーター、羽根、配線、ダクトが同じだけ年を重ねています。交換を考えたいサインを3つの視点で見ていきます。
異音・換気不足
FY-17Bはもともと騒音値が50Hzで37dBと大きめの機種なので、「昔からこういう音だった」と慣れてしまい、劣化に気づきにくい面があります。目安にしたいのは、音の“種類”の変化です。風を切る一定の音に、低いうなり音や「カタカタ」という振動音、回り始めの「キー」という金属音が混ざるようになったら、軸受けの摩耗や羽根のバランスの崩れを疑ってください。
ターボファンは羽根が大きく、ほこりが羽根の片側にたまると重さの偏りが振動として出やすくなります。掃除をしようとしても、鋼板製の本体の奥にある羽根は手が届きにくく、外す際に古い樹脂部品を割ってしまうこともあります。
換気不足のサインとしては、洗面所の鏡の曇りが以前より長く残る、入浴後の湿気が廊下まで流れてくる、トイレのにおいが残る、といった変化があります。運転中のルーバーにティッシュペーパーを近づけて、吸い付かずに落ちてしまうようなら、羽根の汚れやモーターの回転不足、ダクトの詰まりが進んでいると考えられます。
経年劣化
鋼板製の本体は丈夫な反面、洗面所のように湿気がこもる場所では、塗装の傷んだところからサビが出てきます。ルーバーの周りに茶色いシミが出てきた、ルーバーを外したら本体の角がサビていた、という場合は内部も同じように傷んでいると考えたほうが安全です。
目に見えないところでは、モーター巻線の絶縁や天井裏の電線の被覆も、長い年月で少しずつ劣化します。スイッチを入れてもすぐに回らない、回ったり止まったりする、焦げたようなにおいがする、といった症状が出たら、それ以上使わずに電源を切り、点検を依頼してください。
1981年発売のFY-17Bは、交換用のモーターや羽根を手に入れて修理するのは現実的ではありません。不具合が出た時点で本体ごと後継機種に入れ替える、というのが基本の考え方になります。
使用年数の目安
FY-17Bは1981年の発売なので、たとえ発売から数年後に取り付けられたものでも、すでに40年前後は天井裏で使われていることになります。年数そのものよりも、いまどんな状態にあるかで判断するのが現実的です。FY-17Bで見かけることの多い状態と、考えたい対応を整理しました。
| 見るところ | FY-17Bでよくある状態 | 考えたい対応 |
|---|---|---|
| 音 | 風切り音にうなり音・振動音が混ざる | 軸受けの摩耗を疑い、交換を計画 |
| 吸い込み | 鏡の曇りや湿気が抜けにくい | 掃除で戻らなければ交換 |
| 外観 | ルーバーの日焼け・本体のサビ | 内部の劣化も進んでいるサイン |
| 使用年数 | 1981年発売で最長45年前後 | 動いていても早めに後継機種へ |
表のどれかに当てはまる場合は、完全に止まる前に交換を考えておくと、希望の日程で工事を進めやすくなります。特に洗面所の換気扇が止まると、湿気がこもってカビの原因になるため、早めの準備が安心です。
FY-17Bの後継機種と互換性
ここでは、FY-17Bの後継機種FY-17B7について、品番の根拠と組合せ品番ごとの違い、仕様の比較、他メーカー品との関係を順に見ていきます。
公式後継機種の型番
パナソニックの品番置き換え検索にFY-17Bと入れると、現行品番としてFY-17B7が出てきます。販売店が公開している新旧対比表を見ても、FY-17BからFY-17B6まで6つの世代すべての欄に「買替(現行)商品」としてFY-17B7が並びます。表の欄外には「買替え(現行)商品は本体材質の同じものを記載しています」と添えられており、初代の鋼板製ボディを引き継ぐ機種としてFY-17B7が当てられていると読み取れます。
FY-17B7は、パナソニックの製品情報で品名「天埋換気扇(鋼板製)ルーバー別売・低騒音」とされる機種です。用途はトイレ・洗面所・居間・事務所・店舗、本体は鋼板製で羽根は樹脂製、適用パイプは呼び径φ100mm、風圧式高気密シャッター付きで、電源接続部は本体外部にあります。発売日は2008年5月26日です。
ここで注意したいのが、先ほど触れた組合せ品番です。銘板やルーバーの表示が「FY-17B」単体ではなく2桁の数字付きだった場合、品番置き換え検索が示す置き換え先は次の図のように分かれます。

図:FY-17Bの組合せ品番と、メーカーが示す置き換え品番
図のように、ルーバーの種類によって置き換え先は大きく4つに分かれます。FY-17B03は本体と角格子ルーバー(ホワイト)のセット品XFY-17B7/56、FY-17B08・B09・B13は格子ルーバー(ライトブラウン)のセット品XFY-17B7/82で、どちらも本体はFY-17B7です。一方、FY-17B10・B12・B14は「ルーバー付属、格子タイプ、ホワイト」の鋼板製FY-17S7、FY-17B01・B02・B07は「本体:樹脂製、ルーバー付属」のFY-17C6Uが置き換え先になっています。
また、浴室用Ⅰ型のBL認定品であるFY-17B01-BLと、公団向けのFY-17B01-K1は樹脂製でBL認定品のFY-17C6BLが、BL認定品で公団向けのFY-17B01-BL2とFY-17B01-S1は樹脂製のFY-17C8が置き換え先です。新旧対比表には「浴室にご使用の換気扇を買替えられる場合は、本体が樹脂製の浴室用の商品をお選びください」との注意書きもあり、FY-17Bが浴室に付いている場合は鋼板製のFY-17B7ではなく樹脂製の浴室用を選ぶのが基本です。
この記事では、銘板に「FY-17B」とだけ表示された本体の交換を前提に、後継機種をFY-17B7としてご案内しています。FY-17B7はルーバー別売なので、交換時はルーバーも一緒に選びます。パナソニックの製品情報で「天井埋込形換気扇 ルーバー別売17タイプ用」とされているルーバーには、次のようなものがあります。
| ルーバー品番 | 形状・色 | 材質・特長(メーカーの製品情報) |
|---|---|---|
| FY-17L56 | 十字格子・ホワイト | PP樹脂製、スプリング式ワンタッチ |
| FY-17L81 | 格子・ホワイト | PP樹脂製、住宅用洗剤で掃除できる |
| FY-17L82 | 格子・ライトブラウン | PP樹脂製、和室の天井にもなじむ色 |
| FY-17L83 | 格子・ホワイト | PP樹脂製、厚さ13mmの薄型グリル |
| FY-17L85 | 格子・シティブラック | ABS樹脂製、厚さ13mmの薄型グリル |
| FY-17L86 | 格子・クリスタルシルバー | ABS樹脂製、厚さ13mmの薄型グリル |
| FY-17L77 | フィルター付き・ホワイト | PP樹脂製、本体内部の汚れを軽減、フィルター部は水洗い可 |
FY-17B7の製品情報には、ABS樹脂製のルーバーやフィルター付きのルーバーは油煙が出る場所や薬品・溶剤を使う場所に設置しないよう注意が記されています。洗面所やトイレ、居間なら選択肢は広いですが、設置場所によってはルーバーの材質も含めて選ぶようにしてください。なお、FY-17B7と似た品番に「FY-17B7V」がありますが、こちらは「常時換気付」の別機種で、この記事の後継機種(表の値)であるFY-17B7とは仕様が異なります。
サイズ・性能の違い(比較表)
FY-17BとFY-17B7の仕様を並べました。FY-17Bはパナソニックの品番置き換え検索と販売店の新旧対比表、FY-17B7はパナソニックの品番置き換え検索・製品情報と流通サイトの仕様表で確認した値です。
| 項目 | FY-17B(旧機種) | FY-17B7(後継機種) |
|---|---|---|
| 発売時期 | 1981年6月 | 2008年5月26日 |
| 本体材質 | 鋼板製 | 鋼板製(羽根は樹脂製) |
| ファン | ターボファン | G・Cシロッコファン+高効率モーター |
| ルーバー | 別売(組合せ品番あり) | 別売(スプリング式ワンタッチ) |
| 埋込寸法 | 177mm角 | 177mm角 |
| 本体高さ/吐出口高さ | 167mm/101mm | メーカーの公開情報では確認できず |
| 適用パイプ径 | 資料で確認できず | 呼び径φ100mm |
| 風量(50Hz/60Hz) | 96/88 m³/h | 85/85 m³/h |
| 有効換気風量 | 資料で確認できず | 76/77 m³/h(直管相当長20m)72 m³/h(直管相当長30m) |
| 騒音(50Hz/60Hz) | 37/33 dB | 27.5/27.5 dB |
| 消費電力(50Hz/60Hz) | 28/25 W | 7.5/8.5 W |
| シャッター | 資料で確認できず | 風圧式高気密シャッター付 |
| 電源接続 | 資料で確認できず | 電源接続部:本体外部 |
比較してまず気づくのは、カタログ上の風量はFY-17B7のほうが少ないという点です。FY-17Bの96m³/h(50Hz)に対してFY-17B7は85m³/hで、およそ1割少ない数値です。60Hzでは88m³/hから85m³/hと差は小さくなります。同じシリーズでも、FY-17B2(84/66m³/h)のように交換すると風量の数値が増える世代がありますが、初代FY-17Bはもともと風量の大きい機種だったため、数値だけ見ると逆になります。
ただし、これは新品同士のカタログ値の比較です。45年近く使われたFY-17Bは、羽根の汚れや軸受けの摩耗で実際の風量が落ちていることが多く、カタログ値の差がそのまま交換後の体感の差になるとは限りません。FY-17B7はダクトの抵抗を考えた有効換気風量も示されていて、直管相当長20mで76m³/h(50Hz)とされています。洗面所やトイレの局所換気としては一般的な能力です。
一方で大きく改善するのが音と消費電力です。騒音は50Hzで37dBから27.5dB、60Hzで33dBから27.5dBへ下がります。消費電力は50Hzで28Wから7.5Wとおよそ4分の1、60Hzで25Wから8.5Wとおよそ3分の1です。パナソニックはFY-17B7について、高効率モーターとG・Cシロッコファンで消費電力を抑え、耳障りになりやすい音域をカットした設計だと説明しています。
サイズは、埋込寸法が177mm角で共通なので、天井の開口はそのまま使えるのが基本です。気をつけたいのは高さです。FY-17Bの本体高さは167mmとシリーズで最も低く、FY-17B7の本体高さは製品情報のページに記載がなく、確認できませんでした。参考までに、新旧対比表ではFY-17B7の直前の世代にあたるFY-17B5・B6が184mmです。天井裏に梁や配管が近い現場では、メーカーの図面で寸法を確かめてから施工するのが確実です。品番置き換え検索のページ自体にも、旧品番と現行品番はすべての条件で互換性があるわけではないとして、寸法やダクト径を設置品や図面と照らし合わせるよう書かれています。
他メーカーとの互換性
パナソニック以外の天井埋込形換気扇を候補にする場合、FY-17Bならではの確認事項は「高さ」と「吐出口の位置」です。メーカーが違えば埋込寸法やパイプ径の設計も変わりますが、FY-17Bは本体高さ167mm・吐出口高さ101mmと低い位置にダクトがつながっていたため、ダクトの高さを合わせ直す必要が出やすいと考えられます。
開口の加工やダクトの取り回し変更を減らしたい場合は、埋込寸法177mm角をそのまま引き継げるFY-17B7が扱いやすい選択です。他メーカー品を希望される場合は、候補機種の外形図と天井裏の写真を照らし合わせて判断することになるので、相談の際に希望のメーカーや機種名を書き添えてください。
FY-17B交換の方法と工事の流れ
FY-17Bの交換は、資格を持つ方が自分で行うか、業者に頼むかのどちらかになります。天井裏の電線をつなぎ替える工程があるため、資格のない方にとっては実質的に業者依頼の一択です。ここでは両方の流れと、FY-17Bならではの注意点をまとめます。
DIY手順
次の手順は、第二種以上の電気工事士の資格をお持ちの方を想定した流れです。資格のない方は、業者に依頼したときにどんな作業が行われるのかを知る資料としてご覧ください。
- ルーバーを外して本体の銘板を確認し、「FY-17B」単体か、数字や「-BL」付きの組合せ品番かを見分ける
- 設置場所と天井の色に合わせて、FY-17B7本体と別売ルーバー、アルミテープなどの部材を用意する
- 分電盤で換気扇の回路を遮断し、検電器で無電圧を確認する
- 本体の取付ネジを外し、本体を支えながら少し下ろしてダクトを抜き取る
- 電線を本体から外して旧本体を撤去し、電線の被覆とダクトの径・傷みを確認する
- 天井裏の高さに余裕があるかを確かめ、FY-17B7の吐出口にダクトを接続してテープで巻き留める
- 電線を本体外部の電源接続部につなぎ、本体を天井に固定する
- 別売ルーバーを取り付け、ブレーカーを戻して運転音と吸い込みを確認する
手順のなかでFY-17Bならではなのは、1番目の銘板の見分けと、6番目の高さの確認です。組合せ品番だった場合は置き換え先が変わることがあり、背の低いFY-17Bの跡に新しい本体を入れると、天井裏でダクトや梁との位置関係が変わることがあります。重さのある鋼板製の本体を頭上で扱うことになるので、資格をお持ちの方でも、本体を受け取る補助の人がいると安全です。
業者依頼の流れ
業者に任せるときの進み方はおおよそ次のとおりです。換気生活への相談は、天井のルーバーと、外したときに見える本体の銘板をLINEで撮って送るところから始められます。
- LINEで、本体の銘板、外したルーバーの裏、天井全体の3枚の写真を送って相談する
- 写真から組合せ品番かどうかを確認し、後継機種と合わせるルーバーの候補、工事内容の説明を受ける
- 内容に納得したら工事日を決める
- 当日、作業員がFY-17Bを取り外し、FY-17B7とルーバーを取り付けて試運転する
- 取り外したFY-17Bを回収し、周りを清掃して引き渡し
写真を送るときは、ルーバーを外した状態の本体の写真があると、銘板の品番だけでなく、本体の固定方法やダクトの向きまで事前に把握できます。ルーバーの裏に品番表示が残っていれば、それも撮影しておくと組合せ品番の判断に役立ちます。洗面所とトイレなど、同じ時期のFY-17Bが家の中に複数付いている場合は、まとめて相談していただくと工事の日程が一度で済みます。
依頼先を選ぶときは、電気工事士が作業を担当するか、取り外した換気扇の回収まで対応しているか、そして組合せ品番のように銘板の読み取りが必要な古い機種の相談に乗ってもらえるかを確かめておくと安心です。換気生活では、写真から品番を読み取るところからご相談いただけます。
注意点
1つ目は、銘板の品番を数字まで読むことです。FY-17Bは組合せ品番が多く、FY-17B03ならXFY-17B7/56、FY-17B10ならFY-17S7、FY-17B01なら樹脂製のFY-17C6Uと、メーカーの案内する置き換え先が変わります。銘板がかすれて読めない場合は、写真を送って判断してもらうのが確実です。
2つ目は、天井裏の高さとダクトの取り回しです。FY-17Bは本体高さ167mm、吐出口高さ101mmと低い設計でした。後継機種の本体形状によっては吐出口の位置が変わり、ダクトの長さや曲げ方を調整する必要が出てきます。ダクト自体が硬化して割れている場合は、この機会に交換を検討します。
3つ目は、ルーバーの選び方と設置場所です。FY-17B7は本体だけではルーバーが付いていないため、必ずルーバーも用意します。油煙の出る場所や薬品を使う場所ではABS樹脂製やフィルター付きのルーバーは避け、浴室に付いている場合はそもそも鋼板製のFY-17B7ではなく樹脂製の浴室用を選びます。
4つ目は、壁のスイッチです。FY-17B7の別売スイッチとして、パナソニックの製品情報にはFY-SV05W(ON-OFF、壁埋込形)とカバー付きのFY-SV05WCが載っています。1981年ごろの配線のまま使われているスイッチは、本体と一緒に見直す価値があります。スイッチの交換も電気工事士の資格が必要な作業です。
FY-17B交換・後継機種に関するよくある質問
Q. 銘板に「FY-17B08」のように数字が付いています。後継機種はFY-17B7でよいですか?
A. 数字付きの品番は、本体FY-17Bとルーバーの組合せ品番です。パナソニックの品番置き換え検索では、FY-17B08・B09・B13はXFY-17B7/82(本体FY-17B7と格子ルーバー・ライトブラウンのセット)、FY-17B03はXFY-17B7/56、FY-17B10・B12・B14はFY-17S7、FY-17B01・B02・B07は樹脂製のFY-17C6Uが置き換え先です。数字まで確認してから機種を決めてください。
Q. FY-17BとFY-17B2は何が違いますか?
A. どちらも鋼板製・ルーバー別売・埋込寸法177mm角ですが、新旧対比表ではFY-17Bが1981年6月、FY-17B2が1984年12月の発売です。品番置き換え検索ではFY-17Bの羽根がターボファン、FY-17B2はシロッコファンとされ、本体高さもFY-17Bが167mm、FY-17B2が197mmと異なります。後継機種はどちらもFY-17B7です。
Q. FY-17B7に替えると風量が下がると聞きました。換気が弱くなりませんか?
A. カタログ値ではFY-17Bの96m³/h(50Hz)に対しFY-17B7は85m³/hで、数値は1割ほど少なくなります。ただし長年使ったFY-17Bは汚れや摩耗で実際の風量が落ちていることが多く、交換後に吸い込みが弱くなったと感じるとは限りません。FY-17B7の有効換気風量は直管相当長20mで76m³/h(50Hz)で、洗面所やトイレの換気には一般的な能力です。
Q. FY-17Bのライトブラウンのルーバーに近い色は、FY-17B7でも選べますか?
A. 選べます。パナソニックの製品情報には、FY-17B7と組み合わせられる「ルーバー別売17タイプ用」として、格子・ライトブラウンのFY-17L82が載っています。品番置き換え検索でも、ライトブラウンのルーバーと組み合わせたFY-17B08・B09・B13の置き換え先は、本体FY-17B7とライトブラウンの格子ルーバーのセットXFY-17B7/82です。旧ルーバーの再利用はメーカーの資料では案内されていないため、新しいルーバーを用意してください。
Q. FY-17Bは本体が低いと聞きました。後継機種は天井裏に収まりますか?
A. FY-17Bの本体高さは新旧対比表で167mmとシリーズで最も低く、FY-17B7の本体高さはパナソニックの製品情報ページに記載がありません。多くの現場では177mm角の開口をそのまま使えますが、天井裏に梁や配管が近い場合は、メーカーの図面と現場の寸法を照らし合わせて確認します。写真で天井裏の様子がわかると判断しやすくなります。
Q. 24時間換気に使いたいのですが、FY-17B7でできますか?
A. パナソニックのFY-17B7の製品情報には、常時換気機能の記載はありません。パナソニックには「常時換気付」と案内されているFY-17B7Vという別の品番があり、小風量での24時間運転ができる仕様です。この記事で紹介している後継機種はFY-17B7なので、常時換気を希望する場合は相談の際にお伝えください。
Q. FY-17Bの交換は自分でできますか?
A. 天井裏の電線をつなぎ替える作業があるため、電気工事士の資格をお持ちでない方はできません。後継機種のFY-17B7は電源接続部が本体外部にある機種で、プラグをコンセントに差すタイプではありません。資格をお持ちの方でも、背の低いFY-17Bの跡に新しい本体を納める際はダクトの高さ調整が必要になることがあるため、天井裏の状態を確かめてから作業してください。
Q. 浴室に付いているFY-17Bも、FY-17B7に交換できますか?
A. おすすめしません。FY-17B7は本体が鋼板製で、パナソニックの新旧対比表には、浴室の換気扇を買い替える場合は本体が樹脂製の浴室用の商品を選ぶよう注意書きがあります。銘板が「FY-17B01-BL」のような浴室用のBL品であれば、品番置き換え検索の置き換え先は樹脂製のFY-17C6BLです。
まとめ|FY-17Bの交換と後継機種選び
FY-17Bは、1981年6月に発売されたとされるパナソニック(当時は松下電器産業)の天井埋込形換気扇で、FY-17Bシリーズの初代にあたります。本体は鋼板製、羽根はターボファン、ルーバーは別売で、本体高さ167mmとシリーズでもっとも背の低い設計でした。発売から45年がたち、修理用の部品も期待できないため、音の変化や吸い込みの低下、本体のサビなどが見られたら本体ごとの交換を考える時期です。
後継機種はパナソニックのFY-17B7です。埋込寸法177mm角は共通で、騒音は37dBから27.5dB、消費電力は28Wから7.5W(50Hz)へと大きく下がります。カタログ上の風量は96m³/hから85m³/hと少なくなりますが、長年使って性能の落ちたFY-17Bと比べれば、数値の差だけで判断する必要はありません。ルーバーは白の格子からライトブラウン、黒、シルバー、フィルター付きまで選べるので、天井の見た目を整える機会にもなります。
注意したいのは、銘板の品番に数字や「-BL」が付く組合せ品番の場合、メーカーの置き換え先がFY-17B7のセット品、FY-17S7、樹脂製のFY-17C6Uなどに分かれること、そして浴室に付いている場合は樹脂製の浴室用を選ぶことです。交換には電気工事士の資格が必要なので、本体の銘板、ルーバーの裏、天井全体の写真をLINEで送って相談してみてください。設置状況に合った機種とルーバーの組み合わせを一緒に考えます。
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