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VFP-C8WSSの交換と後継機種まとめ|工事手順も写真付きで解説

「換気扇は天井に付いているもの」と思っていると、意外に見落としやすいのが壁付けの小型換気扇です。東芝の「VFP-C8WSS」は、外壁を貫通した直径100mmクラスの筒(パイプ)に本体を差し込んで使うパイプ用ファンで、トイレや洗面所、居間の空気を屋外へ押し出す役目を担ってきました。2006年の発売から20年近くがたち、「スイッチを入れても回らない」「パネルの奥からカラカラと音がする」といった症状が出てくる時期に入っています。

先に結論をお伝えします。VFP-C8WSSの後継機種は、日本キヤリア(旧・東芝キヤリア)のパイプ用ファン「VFP-C8WSS5」です。東芝の新旧対比表でVFP-C8WSSの次の行に並ぶ形名で、四角い本体カバーの形はそのままに、風量は50Hzで73.5㎥/h、60Hzで81.5㎥/hと、旧機種の60㎥/hから増えています。壁の穴やパイプはそのまま使えることが多く、交換はパネルと本体を入れ替える作業が中心です。

ただし、VFP-C8WSS5は電源を「SL端子」という速結端子で直接つなぐ方式が基本で、屋内の配線を本体に結線する作業には電気工事士の資格が必要です(別売のプラグコードPC-8Aでコンセント式にする方法もあります)。この記事では、天井の換気扇とは勝手の違う「壁を貫通するパイプ用ファン」ならではの確認ポイントを中心に、VFP-C8WSSの仕様、交換の目安、後継機種との違い、工事の流れまでを順番に解説します。

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目次

VFP-C8WSS交換の結論まとめ

VFP-C8WSSの交換で判断に必要な情報を、ひとつの表に整理しました。この表を見ておけば、ご自宅の状況に当てはめて「業者に頼むか、自分でできるか」をおおまかに判断できます。根拠や細かな条件は、表のあとの各章で説明します。

項目内容
旧機種東芝 VFP-C8WSS(パイプ用ファン・2006年発売。風量50/60Hzとも60㎥/h)
後継機種日本キヤリア VFP-C8WSS5(パイプ用ファン・風量形・パネルタイプ・本体スイッチ付)
取り付く場所トイレ・洗面所・居間。壁面・天井面に取付可能。浴室など湿気の多い場所は不可
パイプとの相性後継機はφ100の塩ビ管(VP-100・VU-100)とφ100メタルパイプに対応。既存パイプが使えることが多い
工事時間15分〜30分程度が目安。屋外フードの交換や配線のやり直しがあると長くなる
DIY可否SL端子への直結は電気工事士(第二種以上)の資格が必要。資格がなければ業者へ
おすすめの交換方法既存の穴とパイプを活かし、本体ごとVFP-C8WSS5へ入れ替える

後継機種はVFP-C8WSS5の1機種です。販売店タロトデンキが公開している東芝の換気扇「タイプ別新旧対比表」(パイプ用ファン)では、VFP-C8WSS(2006年発売)の次の世代としてVFP-C8WSS5(2021年発売)が並んでいます。メーカーの製品一覧ページは今回の調査時点で閲覧できなかったため、新旧の関係はこの対比表と販売店の商品情報で確認しました。

工事時間の目安は、換気生活が浴室・トイレの換気扇交換の目安としてご案内している15分〜30分程度です。VFP-C8WSSのようなパイプ用ファンは天井裏に入る作業がなく、室内側で本体を抜き差しする工程が中心になるため、この目安の範囲で終わる現場が多くなります。時間が延びるのは、主に屋外側に手を入れるときです。外壁のフードが割れていて同時に交換する場合や、壁の中の電線の先端が傷んでいて結線をやり直す場合は、そのぶんの作業が加わります。

DIYについては、注意が必要です。VFP-C8WSS5は本体のSL端子に電源線を差し込んで結線する方式で、屋内配線を換気扇に直接つなぐ作業は電気工事士法で資格者が行うことになっています。別売のプラグコード(PC-8A)を取り付ければコンセントから電源をとる形にもできますが、それは近くにコンセントがあり、既存機もコンセント式だった場合の話です。壁の中から電線が出ている現場では、資格のある業者に任せるのが確実です。

おすすめの交換方法は、既存の壁の穴とパイプをそのまま活かして、本体をVFP-C8WSS5に入れ替える方法です。壁の穴あけやパイプの入れ替えをしないぶん工事の範囲が小さく、外壁を傷める心配も少なくなります。屋外フードに劣化がある場合だけ、同時に交換を検討すると考えておくとよいでしょう。

実際のVFP-C8WSS交換の様子

ここでは、VFP-C8WSSからVFP-C8WSS5への交換がどのように進むのかを、よくある現場の一例として紹介します。舞台は戸建て住宅の居間で、掃き出し窓の上あたりの外壁側の壁にVFP-C8WSSが付いているケースです。居間の換気用として、長年ほぼ毎日動かしてきたという想定で進めます。

Before

最初に、室内パネルの状態と型番を確認します。VFP-C8WSSは幅も高さも小さなパネルが壁から少し出ているだけの見た目なので、天井の換気扇と違って「換気扇」と気づかれないまま使われていることもあります。パネルの縁には黒っぽいほこりが筋のように付き、シャッターの羽根板のすき間にも綿ぼこりが入り込んでいました。

スイッチを入れると、羽根は回るものの「ジー」という低い音が混じり、パネルに手をかざしても吸い込みが弱く感じられます。本体のラベルでVFP-C8WSSであることを確かめたうえで、末尾に「(T)」が付いていないか、「L」などほかの文字が続いていないかも見ておきます。同じシリーズには本体色や風量の違う形名があり、後継機種の選び方が変わるためです。

あわせて、屋外側にも回ってフードの状態を確認します。外壁に付いたベントキャップやパイプフードは、紫外線で樹脂が白っぽく劣化していたり、虫よけの網に汚れが詰まっていたりすることがあります。室内側の本体だけを替えるのか、屋外側も一緒に替えるのかは、この時点で決めておきます。

取り外し作業

作業はブレーカーを切るところから始めます。パイプ用ファンは本体スイッチを切っただけでは端子に電気が来ている状態なので、分電盤で該当の回路を落とし、検電器で通電していないことを確かめてから手を付けます。床や家具はシートで養生し、ほこりが落ちても困らないようにしておきます。

続いて室内パネルを外し、本体を壁に固定している木ねじをゆるめます。VFP-C8WSSの本体は壁の中のパイプに差し込まれているだけなので、ねじを外すとパイプから手前に引き抜けます。パイプの内側には、長年の運転で吸い込んだほこりが壁のように付いていることが多く、引き抜いた瞬間にまとまって落ちてくることもあるため、受け皿を用意しておくと片付けが楽です。

本体を引き抜いたら、パイプの奥をライトで照らして中をのぞきます。屋外側のフードまで見通せるか、パイプに割れやずれがないか、パイプと壁のすき間がふさがっているかを確認します。ここで問題がなければ、既存のパイプをそのまま使って新しい本体を差し込めます。

配線処理

本体を引き出すと、背面につながる電源線が現れます。VFP-C8WSSを外す際は端子から電線を抜き、被覆の割れや変色、芯線の傷みがないかを見ます。20年近く使われた現場では、熱や紫外線の影響で被覆が硬くなっていることもあるため、必要があれば電線の先端を切りそろえ、新しい芯線を出し直します。

VFP-C8WSS5はSL端子付きで、決められた長さだけ被覆をむいた電線を差し込んで結線します。電線の取り出し方向は上・左・右の3方向から選べるため、壁の中から出てくる電線の位置に合わせて無理のない向きを選べます。コンセントから電源をとる現場であれば、別売のプラグコードPC-8Aを本体に取り付けて使う形になります。

新型設置

結線が終わったら、VFP-C8WSS5の本体をパイプに差し込みます。VFP-C8WSS5は質量が0.5kgと軽く、片手で支えながらでも位置合わせがしやすい本体です。付属のクッションは本体とパイプのすき間を埋める部品で、排気が室内側へ逆流するのを抑えて壁面の汚れを軽減すると案内されています。据付説明書の手順に従ってクッションを取り付け、付属の木ねじ4本で本体を壁に固定します。

固定ができたら、ワンタッチで着脱できるルーバー(室内パネル)を取り付けます。最後にブレーカーを戻し、本体スイッチで運転と停止を数回試します。手動式のパネルシャッターがスムーズに開閉するか、パネルの周囲から異音や振動が出ていないかも確認します。

After

交換後のVFP-C8WSS5は、シルキーホワイトの四角い室内パネルが壁に収まります。パネルの前に手をかざすと、空気が吸い込まれていくのがわかります。カタログ値で比べても、風量は旧機種の60㎥/hから、50Hzで73.5㎥/h、60Hzで81.5㎥/hへと増えています。

引き渡しの前に、新しいパネルの扱い方をお伝えします。手動式のパネルシャッターは閉めたままだと換気できないこと、強い風雨の日に閉じたら天候が落ち着いた後に開け直すこと、羽根は工具なしで取り外せるので汚れたら水洗いできることの3点です。説明が済んだら取り外したVFP-C8WSSを引き取り、作業を終えます。

VFP-C8WSSとは?(特徴・仕様)

VFP-C8WSSは、東芝が2006年に発売したパイプ用ファンです。パイプ用ファンとは、壁や天井に通したパイプの室内側に本体を差し込んで使う小型の換気扇で、天井裏にダクトを長く引き回す「ダクト用換気扇」とは仕組みが異なります。部屋の外壁側の壁に穴をあけ、そこに通したパイプの屋外側にフードを付けて、室内の空気を最短距離で外へ出すのが基本の使い方です。

新旧対比表で確認できるVFP-C8WSSの情報は、発売年(2006年)、本体カバーの形状(四角)、風量(50Hz・60Hzともに60㎥/h)、差込部寸法(88mm)です。用途やスイッチの有無については、旧機種のメーカー資料を今回は確認できませんでした。ただ、後継のVFP-C8WSS5は販売店の仕様で「トイレ・洗面所・居間用」「本体スイッチ付」とされ、対比表で隣の行にあるVFP-C8WS5は「本体スイッチなし」の形名として扱われています。形名の「SS」と「S」の並びがそのまま受け継がれていることから、VFP-C8WSSも本体側で運転・停止ができる形名だったと考えられますが、実際の機能は現物の本体で確かめるのが確実です。

項目VFP-C8WSSの仕様(確認できた範囲)
種類パイプ用ファン
発売年2006年
本体カバー形状四角
差込部寸法88mm(新旧対比表の記載)
風量(50/60Hz)60/60㎥/h
用途・スイッチの有無メーカーの資料では確認できませんでした(後継機は本体スイッチ付)
騒音・消費電力メーカーの資料では確認できませんでした
接続パイプ径・電源の接続方式メーカーの資料では確認できませんでした

VFP-C8WSSの特徴は、とにかく小さいことです。室内に見えるのは手のひらほどの四角いパネルだけで、本体の大部分は壁の中のパイプに収まっています。天井埋込形の換気扇のように天井に大きな開口をつくる必要がないため、天井裏に余裕のない部屋や、あとから換気扇を付け足したい部屋にも取り付けやすいのが利点です。

もうひとつの特徴が、同じシリーズの中で細かく形名が分かれている点です。新旧対比表には、VFP-C8WSSと同じ並びの形名として、後継のVFP-C8WS5が「本体スイッチなし」とされている「VFP-C8WS」や、風量が50Hzで27.5㎥/h、60Hzで28.5㎥/hと小さい「VFP-C8WSSL」が並んでいます。2009年には、後継のVFP-C8WSS5(T)がブラウンの本体色で販売されている「VFP-C8WSS(T)」も加わっています。見た目が似ていても風量や色が違うため、交換の際は本体ラベルの形名を一文字ずつ確認することが大切です。

なお、VFP-C8WSSの騒音値や消費電力、電源の接続方式(端子で直結するか、コードとプラグか)については、今回の調査では公式の資料を確認できませんでした。製品比較サイトのVFP-C8WSS(T)のページには消費電力1.8Wという表記がありますが、これは後継機のVFP-C8WSS5と同じ数値で、旧機種の値として扱ってよいか判断できないため、この記事では採用していません。実際の現場では、本体を外したときに配線の状態を見て判断します。

VFP-C8WSSの交換が必要なタイミング

VFP-C8WSSは2006年の発売です。発売当初に取り付けられたものなら、20年近く使われていることになります。パイプ用ファンは小さな本体に小さなモーターを積んでいるため、天井の大きな換気扇に比べて不調のサインが「音」や「吸い込みの弱さ」としてあらわれやすい傾向があります。ここでは、交換を考えたいサインを3つの観点から整理します。

異音・換気不足

VFP-C8WSSの不調で多いのは、音の変化です。運転を始めたときにうなるような音がする、回転が安定するまでに時間がかかる、運転中に何かが擦れるような音が混じる、といった症状は、モーターの軸受けの摩耗や、羽根にたまったほこりで回転のバランスが崩れていることが原因として考えられます。パイプ用ファンは壁に直接固定されているため、音が壁を伝って隣の部屋で気づかれることもあります。

換気の力が落ちているかどうかは、生活の中の変化からもわかります。トイレのにおいが抜けるまでに時間がかかる、洗面所の湿気がなかなか引かない、居間の空気がこもりがちになった、といった変化です。パネルの前に細く切った紙を垂らして、吸い寄せられ方が弱くなっていないかを見るのも簡単な確かめ方です。羽根を掃除しても変わらない場合は、モーターの回転そのものが落ちている可能性があります。

また、パイプ用ファンならではの症状として、屋外側からの風の吹き込みがあります。手動式のパネルシャッターが開いたまま閉まらなくなっている、パネルの縁が変形してすき間ができている、といった状態では、強風の日に外の空気やほこりが室内に入りやすくなります。

経年劣化

VFP-C8WSSは室内と屋外の境目に取り付けられているため、外気の温度差の影響を受け続けています。冬場には、冷えたパイプの中で室内の湿った空気が結露し、本体やパネルの内側に水分が付くことがあります。その水分にほこりが絡むと、羽根やパネルの汚れが落ちにくくなり、樹脂部品の変色やもろさにつながります。

電気まわりの劣化にも注意が必要です。本体の背面にある端子や電線は、普段は目に入らない場所にあります。長年の使用で端子の周りにほこりがたまり、湿気を吸うと発熱の原因になることもあります。焦げたようなにおいがする、パネルの一部が変色している、といった異常に気づいたら、すぐに使用をやめてブレーカーを切り、点検を依頼してください。

使用年数の目安

換気生活では、換気扇の寿命を一般的に約10年〜15年とご案内しています。VFP-C8WSSの発売は2006年なので、新築時やリフォーム時に取り付けられたものの多くは、この範囲を過ぎているか、終わりに差しかかっています。後継のVFP-C8WSS5は2021年から出ており、交換先はすでにそろっています。止まってから急いで手配するより、動いているうちに日程を決めておくほうが、落ち着いて工事を進められます。

気になる症状考えられる原因対応の目安
うなり音・カラカラ音モーター軸受けの摩耗、羽根の汚れ羽根を洗っても続くなら交換を検討
吸い込みが弱い回転数の低下、パイプ内のほこり掃除で戻らなければ交換を検討
シャッターが動かない部品の変形・固着、寒冷地での凍結変形なら交換、凍結なら暖かくなるまで待つ
焦げたにおい・変色端子や電線の劣化使用を中止して点検を依頼
使用10年以上経年劣化全般不調がなくても交換の計画を

表の症状のうち、羽根の汚れやパイプ内のほこりが原因であれば、掃除で改善することもあります。しかし、複数の症状が重なっている場合や、使用年数が10年を超えている場合は、部品を替えながら使い続けるより本体ごと交換するほうが、結果的に安心して使える期間が長くなります。

VFP-C8WSSの後継機種と互換性

ここからは、VFP-C8WSSの後継機種VFP-C8WSS5について、形名の確認、仕様の違い、他メーカー品との互換性の順に見ていきます。パイプ用ファンの交換では「パイプに差し込めるか」「屋外フードはそのまま使えるか」がポイントになるので、その観点を中心に説明します。

図:VFP-C8シリーズの旧形名と後継形名の対応(新旧対比表)

上の図は、東芝の新旧対比表(パイプ用ファン)に並んでいるVFP-C8シリーズの形名と、それぞれの後継形名を一覧にしたものです。VFP-C8WSSの後継はVFP-C8WSS5ですが、すぐ隣にはVFP-C8WS、VFP-C8WSS(T)、VFP-C8WSSLといった似た形名があり、後継もそれぞれ別の形名に分かれています。特にVFP-C8WSSLは、旧機種どうしで比べても風量がVFP-C8WSSの半分以下で、後継のVFP-C8WSSL5も58/64㎥/hとVFP-C8WSS5より小さい値です。一方で、差込部寸法が88mmから78mmに変わった点は4つの形名に共通しています。ラベルの形名を末尾まで読むことが、正しい後継機種を選ぶ第一歩になります。

公式後継機種の型番

VFP-C8WSSの後継機種は、日本キヤリアのVFP-C8WSS5です。東芝の換気扇「タイプ別新旧対比表」のパイプ用ファンの欄では、VFP-C8WSSのすぐ下にVFP-C8WSS5が掲載されており、同じ並びでVFP-C8WS→VFP-C8WS5、VFP-C8WSS(T)→VFP-C8WSS5(T)、VFP-C8WSSL→VFP-C8WSSL5と、末尾に「5」を付けた形名へ世代交代しています(上の図)。

VFP-C8WSS5は、販売店の商品情報では「パイプ用ファン 風量形 パネルタイプ 本体スイッチ付」として扱われ、用途はトイレ・洗面所・居間用とされています。本体色はシルキーホワイト(マンセル値5Y8.9/1)です。新旧対比表では、VFP-C8WSSの次の世代としてこの形名が並んでいます。

なお、販売店の商品情報では、VFP-C8WSS5について「業界トップクラスの大風量と低騒音」というメーカーの説明が紹介されています(東芝調べ、2021年2月1日時点)。これはメーカー自身による比較の表現です。手のひらサイズのコンパクト設計で、ダクトを使わずに部屋ごとに換気する「ダクトレス換気」に向いた機種として案内されています。

サイズ・性能の違い(比較表)

VFP-C8WSSとVFP-C8WSS5の主な違いを表にまとめました。VFP-C8WSSは新旧対比表、VFP-C8WSS5は新旧対比表と電材堂・タロトデンキの商品情報をもとにしています。

項目VFP-C8WSSVFP-C8WSS5
発売年2006年2021年
種類パイプ用ファンパイプ用ファン(風量形・パネルタイプ)
用途確認できずトイレ・洗面所・居間用(壁面・天井面に取付可)
本体カバー形状四角四角(幅・高さ約14cm)
差込部寸法88mm78mm
風量(50/60Hz)60/60㎥/h73.5/81.5㎥/h
騒音(50/60Hz)確認できず24.5/27.5dB
消費電力(50/60Hz)確認できず1.8/2.1W
接続パイプ確認できずφ100(VP-100・VU-100・φ100メタルパイプ)
電源・接続確認できず単相100V(50/60Hz共用)・SL端子プラグコードPC-8A取付可
シャッター確認できず手動式パネルシャッター
スイッチ確認できず本体スイッチ付
質量確認できず0.5kg

もっとも大きな違いは風量です。VFP-C8WSS5は50Hzで73.5㎥/h、60Hzで81.5㎥/hと、VFP-C8WSSの60㎥/hを上回っています。同じ大きさの穴とパイプのまま、換気の力が増す形での交換になります。騒音は50Hzで24.5dB、60Hzで27.5dBで、消費電力も50Hzで1.8W、60Hzで2.1Wと小さな値です。

新旧対比表の「差込部寸法」は、VFP-C8WSSの88mmに対してVFP-C8WSS5は78mmと小さくなっています。対比表には寸法の定義が書かれていないため、どの部位の長さかは断定できませんが、販売店の商品説明には「取付可能な最小壁厚を従来品より小さくした」との記載があり、薄い壁にも対応しやすくなった方向の変更と考えられます。いずれにしても、既存のパイプに差し込む本体の寸法が変わっているので、現場ではパイプの長さと壁の厚みを実際に測って確認します。

手入れのしやすさも改良点です。VFP-C8WSS5は羽根を工具なしで取り外して水洗いでき、室内パネル(ルーバー)もワンタッチで着脱できます。パイプ用ファンは高い位置に付いていることが多いため、脚立の上で短時間に掃除を済ませられるのは日々の使い勝手に直結します。

注意したいのは使用場所の条件です。VFP-C8WSS5は浴室など湿気の多い場所では使用できないとされています。また、寒冷地ではパネルが凍結して動かなくなることがあるとの注意書きもあります。VFP-C8WSSをトイレや居間で使っていたなら問題ありませんが、脱衣所と浴室の境目のような湿気のこもる場所に付いている場合は、設置場所の見直しや別のタイプの換気扇を検討する必要があります。

他メーカーとの互換性

VFP-C8WSSのパイプがφ100であれば、三菱電機やパナソニックが出しているφ100用のパイプ用ファンも、理屈の上では候補になります。ところが、交換の現場で問題になるのはパイプの径よりも「壁の表面に何が残るか」です。メーカーが変わると、室内パネルの外形、木ねじを留める位置、差込部の長さ、電線を通す位置がそろって変わります。

他メーカー品に替えると、旧機種のパネルの跡が壁紙に残って新しいパネルで隠れなかったり、既存のねじ穴が使えず新たに下地を探す必要が出たりすることがあります。差込部の長さが壁の厚みに合わず、パイプとの取り合いを調整しなければならないケースもあります。VFP-C8WSSからの交換であれば、同じ系統で新旧対比表にも後継として示されているVFP-C8WSS5を選ぶのが、もっとも確認事項の少ない選び方です。

屋外側のフードについても触れておきます。VFP-C8WSS5の適用部材としては、ベントキャップ(樹脂製のDV-142D2、薄壁対応のDV-142C2、アルミ製・ステンレス製など)、丸形パイプフード(DV-141RVなど)、長形パイプフード(樹脂製シャッター付のDV-142PSなど)が挙げられており、防火ダンパー付きの部材も用意されています。既存のフードが割れていたり、防火ダンパー付きが求められる地域・建物だったりする場合は、本体交換と同時にフードの選定も行います。

VFP-C8WSS交換の方法と工事の流れ

VFP-C8WSSの交換方法は、「自分で交換する(DIY)」か「専門業者に依頼する」かのどちらかです。パイプ用ファンは本体が小さく軽いので簡単そうに見えますが、電源の結線が絡むかどうかで、できる人が大きく変わります。ここでは、それぞれの進め方と注意点を説明します。

DIY手順

VFP-C8WSSを自分で交換してよいかどうかは、壁の中の電線がどうつながっているかで決まります。電線が本体の端子に直接つながっている現場で、その電線をVFP-C8WSS5のSL端子に差し込み直す作業は、電気工事士の資格が必要な工事です。資格のない方が自分で行えるのは、既存機がコンセントにプラグを差すタイプで、VFP-C8WSS5にも別売のプラグコードPC-8Aを付けてコンセントにつなぐ場合に限られます。参考として、資格をお持ちの方が直結で交換するときの流れを示します。

  1. 分電盤で換気扇の回路のブレーカーを切り、検電器で通電がないことを確認する
  2. 床と家具を養生し、VFP-C8WSSの室内パネルを外す
  3. 本体の固定ねじを外し、パイプから本体を引き抜く
  4. 端子から電線を外し、被覆と芯線の状態を確認する
  5. パイプの内部と屋外フードの状態を確認し、ほこりを取り除く
  6. VFP-C8WSS5の据付説明書に従い、電線の取り出し方向を決めてSL端子に結線する
  7. 付属のクッションを取り付け、本体をパイプに差し込んで付属の木ねじ4本で固定する
  8. ルーバー(室内パネル)を取り付け、ブレーカーを戻して運転とシャッターの開閉を確認する

8つの手順のうち、つまずきやすいのは6番目と7番目です。SL端子は決められた長さで被覆をむいた電線を奥まで差し込む方式なので、むき長さが足りなかったり、差し込みが浅かったりすると、見た目には付いていても接触が不十分になります。そのまま本体をパイプに押し込むと、電線が引っ張られて抜けかけることもあります。結線のあとに電線を軽く引いて抜けないことを確かめ、本体を差し込むときは電線に無理な力がかからない向きを選んでください。

また、本体を引き抜いたときにパイプの割れや屋外フードの破損が見つかった場合、DIYではその場で対処しにくいことがあります。外壁側の作業は高所になることも多く、転落の危険もあります。室内側の作業だけで完結しない状況になったら、いったん元に戻して業者に相談するのが安全です。

業者依頼の流れ

換気生活にVFP-C8WSSの交換をご依頼いただく場合は、次のような流れで進みます。写真があると現場の状況を事前に把握しやすく、当日の作業もスムーズになります。

  1. LINEで換気生活に相談する
  2. 室内パネル全体、本体ラベルの形名(VFP-C8WSSの表示)、屋外フード、設置位置がわかる写真を送る
  3. 写真をもとに、後継機種と工事内容、屋外フードの交換が必要かどうかをご案内する
  4. 日程を調整して工事日を決める
  5. 当日、既存機の取り外し・配線とパイプの確認・VFP-C8WSS5の取り付け・試運転を行う
  6. パネルシャッターの使い方と羽根の手入れ方法を説明し、旧機種を回収して完了

写真を送っていただく際は、本体ラベルの形名がはっきり読めるものを1枚含めてください。VFP-C8WSSと、ブラウンのVFP-C8WSS(T)、風量の小さいVFP-C8WSSLなどは室内パネルの見た目が似ているため、形名がわかると後継機種を正確にご案内できます。屋外側のフードが写っていると、フードを再利用できるかどうかも事前に判断しやすくなります。

工事当日は、在宅していただければ作業中に立ち会う必要はありません。作業スペースとして、換気扇の下に脚立を立てられる程度の場所をあけておいていただくと助かります。終わったあとは、実際に運転しながら使い方をご説明します。

注意点

まず確認したいのは、設置場所がVFP-C8WSS5の使用条件に合っているかです。VFP-C8WSS5は浴室など湿気の多い場所では使えません。VFP-C8WSSがトイレや居間に付いているならそのまま交換できますが、湿気の多い場所に付いていた場合は、同じ位置への交換が適切かどうかを検討する必要があります。

次に、パネルシャッターの扱いです。VFP-C8WSS5のパネルシャッターは手動式で、風雨の激しいとき以外は開けたままにしておくよう案内されています。シャッターを閉めたまま運転すると換気ができないうえ、本体に負担がかかります。また、寒冷地ではパネルが凍結して動かなくなることがあるため、冬場に無理に動かして部品を壊さないよう注意してください。

三つ目は、屋外フードとの組み合わせです。既存のフードが劣化している場合は、本体と同時に交換したほうが雨水の侵入や虫の入り込みを防げます。建物によっては防火ダンパー付きのフードが求められることもあるため、新築時の仕様と同じものを選ぶのが基本です。

最後に、集合住宅の場合です。マンションでは外壁や屋外フードが共用部分にあたることが多く、フードの交換や穴の位置の変更には管理組合の承認が必要になる場合があります。室内側の本体を同じ穴で入れ替えるだけなら問題になることは少ないものの、屋外側に手を加える場合は事前に管理規約を確認しておくと安心です。

VFP-C8WSS交換・後継機種に関するよくある質問

Q. VFP-C8WSSの後継機種は何ですか?

A. 日本キヤリア(旧・東芝キヤリア)のVFP-C8WSS5です。東芝の換気扇の新旧対比表で、VFP-C8WSSの次の世代として掲載されています。後継機は本体スイッチ付きの風量形パイプ用ファンで、用途はトイレ・洗面所・居間用です。

Q. 差込部が短くなったVFP-C8WSS5でも、今のパイプに差し込めますか?

A. VFP-C8WSS5の適用パイプはφ100の塩ビ管(VP-100・VU-100)とφ100のメタルパイプです。既存のパイプがφ100で、割れやずれがなければ多くの場合はそのまま差し込めます。新旧対比表の差込部寸法は88mmから78mmに変わっていますが、販売店の商品説明では取付可能な最小壁厚を従来品より小さくしたとされています。実際の差し込み具合は、本体を外したときにパイプの状態とあわせて確かめます。

Q. VFP-C8WSS5は浴室にも付けられますか?

A. 付けられません。VFP-C8WSS5は浴室など湿気の多い場所では使用できないとされています。浴室の換気には、浴室での使用に対応した換気扇を選ぶ必要があります。

Q. パネルシャッターは普段閉めておいたほうがよいですか?

A. いいえ、風雨の激しいとき以外は開けたままにしておくのが基本です。シャッターは手動式で、強風や雨の日に閉じられるようになっています。閉めたまま運転すると換気ができないので、天候が落ち着いたら開けてください。

Q. VFP-C8WSSの交換は自分でできますか?

A. 壁の中の電線が本体に直接つながっているなら、資格がない方は自分で交換できません。VFP-C8WSS5のSL端子に電線をつなぐのは電気工事士(第二種以上)が行う工事です。もともとコンセント式で使っていた場合に限り、別売のプラグコードPC-8Aを付けてコンセントに差す形にできますが、まずは本体を外さずに、電源コードとプラグが見えているかどうかを確かめてみてください。

Q. 屋外のフードを替える場合、VFP-C8WSS5に合う部材はありますか?

A. あります。販売店の商品情報では、VFP-C8WSS5の適用部材としてベントキャップ(DV-142D2、薄壁用のDV-142C2など)、丸形パイプフード(DV-141RVなど)、長形パイプフード(DV-142PSなど)が挙げられ、防火ダンパー付きの部材も用意されています。フードに割れや変形がなければ再利用できるので、交換は傷みがある場合や、建物の仕様上防火ダンパー付きが必要な場合に検討します。

Q. VFP-C8WSSとVFP-C8WSSLはどう違いますか?

A. 新旧対比表では、どちらも2006年発売のパイプ用ファンですが、風量が異なります。VFP-C8WSSは50Hz・60Hzとも60㎥/h、VFP-C8WSSLは50Hzで27.5㎥/h、60Hzで28.5㎥/hです。後継もそれぞれVFP-C8WSS5とVFP-C8WSSL5に分かれているため、本体ラベルの形名を確認してから選んでください。

Q. 寒い地域で使っても大丈夫ですか?

A. 使用はできますが、寒冷地ではパネルが凍結して動かなくなることがあるとの注意書きがあります。凍結してシャッターが動かないときに力をかけると部品を傷めるおそれがあるため、暖かくなって自然に動くようになるまで待ってください。

まとめ|VFP-C8WSSの交換と後継機種選び

VFP-C8WSSは、東芝が2006年に発売したパイプ用ファンで、壁を貫通するパイプに本体を差し込み、室内の空気を最短距離で屋外へ出す小型の換気扇です。後継機種は日本キヤリアのVFP-C8WSS5で、四角い本体カバーの形はそのままに、風量は60㎥/hから50Hzで73.5㎥/h、60Hzで81.5㎥/hへと増えています。φ100のパイプに対応しているため、既存の穴とパイプを活かして本体を入れ替える交換が基本になります。

交換の際に気をつけたいのは、電源の接続方法と設置場所の条件です。VFP-C8WSS5はSL端子による直結が基本で、配線作業には電気工事士の資格が必要です。また、浴室など湿気の多い場所では使えず、寒冷地ではパネルの凍結に注意が必要です。差込部の寸法も旧機種から変わっているため、パイプや壁の厚み、屋外フードの状態は現場で確認してから作業を進めます。

使用年数が10年を超え、異音や吸い込みの弱さが気になってきたら、交換を考えるよい時期です。換気生活では、VFP-C8WSSからVFP-C8WSS5への交換をはじめ、パイプ用ファンの入れ替えのご相談を受け付けています。室内パネルと本体ラベル、屋外フードの写真をLINEで送っていただければ、交換の進め方をご案内します。

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